明日へのリーダーシップ
明日は不確実で、未来は仮想空間でしかない。
そんな前提をすっかりどこかに置いたまま、私たち人間は毎日毎晩眠りについています。
「一寸先は闇」ということわざの通り、
先のことは全く予想できないし、見通すことが叶わないと、頭ではわかりつつも、
どこ吹く風、私たちは何やら先々の計画などを立てたり、話し合ったりしています。
どうやら、連続性または恒常性への比類なき思慕が、
強く私たちの中に存在しているようです。
憧れと言ってもいいかもしれません。
「きっと明日も明後日も変わらないはず!この世界は続くのだ!」と。
一方、『学習する組織』で有名なピーター・センゲは、
「リーダーシップは人間の集団が自分自身の未来を創り出す力である」と言っています。
確かに一寸先は私たちの手にはなく、明日のことは不確実だけれども、
だからこそ、今ここにはないものである【未来を創り出す】という力が必要で、
それこそがリーダーシップだというメッセージと受け取りました。
今ここにはないものを創り出すためには何が重要でしょうか。
【私としてのリーダーシップ】を実践していくには何が求められるでしょうか。
それは今ここをしっかりと捉えておくことだと思います。
未来を創る原動力は、今日の自分、今の私たち、今ここにある現実に向き合うこと。
向き合うということは、いつもの見方、おざなりの見方ではなく、
高角度や別視点や、とにかくいつもでない見方をして切り取り直すこと。
奥が深い現状分析が求められます。
明日を生き抜くために、
今日の世界を味わい尽くし、ふりかえり、分析し、つまびらかな対話をするとき、
世界にはリーダーシップがあふれている・・・。
きっとそうだと思います。
私たちの中にリーダーシップを。明日へのリーダーシップを。