『うれしいね!』 – ソーシャルスキル・プログラム
2011/02/06
コラム

『うれしいね!』

電車の中で
子どもの大きな泣き声が上がりました

「自分でがよかったー!!

小さな男の子が
お母さんの横で地団駄を踏んでいます

どうやら
ドアから電車に乗りこむ際
抱きかかえられて入ってきたようで
それが不満だったようです

「自分でがよかったー!!」
お母さんは言いました
「もう乗っちゃったからね、できないね」
「自分でがよかったー!!」
抱き上げながらお母さんは言いました
「そう、自分で乗りたかったん」
「自分の足で乗りたかったん」

男の子は
少しトーンを落とし始め
お母さんの頬に顔を近づけました

しばらく
お母さんは男の子を抱いたまま
とても静かな声で語りかけていました

「もうすぐ着くね」
「どうする?」
「どうしようかー」
「抱っこがいい?」
「自分で降りる?」
「どうする?」

男の子は
「自分でおりる!」
と自己選択して降りていきました

うれしい風景でした

男の子の
自分の気持ちを
わかってもらえたうれしさ
自分で進み出せたうれしさ

そして私は
気持ちにしっかりそってあげられる
そんなお母さんをそばで拝見できて
ただもううれしい
2月の春めいた陽気の夕暮れでした